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第四章 幹の不思議

第五四話 樹液のはなし

〝水が上がっている〟は春の訪れの合言葉

飛行機のタイヤ、メープルシロップからゴルフボールまで
一本の成木から一日2ℓも取れる木もあります


カエデやミズキなどの落葉樹木の水が、幹や枝に上がることを、水液上昇、液汁上昇という。昔から植木屋は春になると、〝水が上がっている〟といって、春の訪れを予知した。

2月の立春のころから、庭や公園の木々を見ていると、日ましに冬葉が少しずつ褐色から淡い緑に変色していることに気付く。今年は暖冬かな、という判断もそのあたりから感じられるはずだ。

日本画の川合玉堂の水墨画に、早春の雑木の景がよくあるが、枝先が膨らんでいるのが分かる。自然を良く観察してこその画風と思う。

早春まだ芽がでないうちに、ミズキ、アカシデ、コナラなどの雑木の枝か幹を切ると、樹液がしたたり出る。特に、太い幹を地際で切ると著しい。専門的には溢泌現象といい、原因としては、根から幹の上方へ押し上げる圧力、根圧、幹圧という説などがある。

水液上昇は根から吸われた水、無機物質が道管を通って先端へ運ばれていくことで、糖分の多い樹液からは砂糖を取ることもできる。

有名なカナダの国の木、サトウカエデ(Acer saccharum=アーケル・サッカルム)は、樹液の3~6%が糖分で、加熱して濃縮したものがメープルシロップである。学名のアーケルはカエデ族、サッカルムは砂糖の意味。

春先、地際から約1mの高さの幹に直径1cm、深さ5cm前後の穴をあけ、管を差し込んで樹液を取ることができる。1本の成木から1日約2ℓの樹液が取れるという。

樹液利用で有名なのがゴムノキ。南米のアマゾン川流域に自生するトウダイグサ科パラゴムノキが真正なゴムノキで、1875年にイギリスのキューガーデンで栽培され、東南アジアやマレーシアの今日のゴム園の興隆の端緒となった。

樹液にゴム質があるのはパラゴムノキだけではない。キョウチクトウ科、クワ科、アカテツ科など熱帯に生育する樹木4百種が知られている。自動車、航空機のタイヤからゴルフボールまで、日常生活や産業の重要な資源植物であることを知ってほしい。

メキシコ産のアカテツ科のアクラス・サポタはチューインガムノキともいい、チューイングガムの原料。多肉食物のユーホルビア・チリカリは、石油の木といわれ、化学構造式が石油に近いので、精製して石油の代用になるという。

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